北アフリカで移民が殺到するスペインの「飛び地」 その歴史とは
A スペインには地中海と大西洋を結ぶジブラルタル海峡をはさんで、北アフリカに飛び地の領土があります。モロッコと陸続きで接するセウタとメリリャです。自治都市で人口はそれぞれ約8万人。そのセウタに7月末から、数万人の移民が殺到しました。
A スペインは欧州連合(EU)の加盟国です。この飛び地はアフリカ大陸とEUが直接陸続きで接する数少ない場所で、欧州を目指してやってくる移民が後を絶ちません。過去に何度も、この2都市に移民が押し寄せる事態が起こっています。
A スペインなどがあるイベリア半島は8世紀からイスラム勢力が支配しました。これに対してキリスト教勢力がイスラム勢力を排除するレコンキスタ(国土回復運動)が展開され、15世紀にはスペインやポルトガルが北アフリカに勢力を拡大。海上交易の要衝であるセウタとメリリャを占領しました。
A セウタは1415年、最初はポルトガルが領有し、これが大航海時代の実質的な幕開けとなりました。1580年にポルトガルがスペインに事実上併合されると、セウタもスペインの支配下になります。1640年にポルトガルが独立を宣言すると、セウタの人々はスペイン残留を望み、68年に正式にスペイン領となりました。
A 1497年にスペインが占領しました。20世紀初頭にフランスとスペインの植民地となったモロッコが1956年に独立を回復した際、2都市は近代植民地とは別だとしてスペイン領にとどまりました。一方、モロッコは領有権を主張しています。【鈴木玲子】
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