「食事中に水を飲むと食べ過ぎない」、実はウソ? 食べる量を左右していたのは…… 米研究者が検証
2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説する。執筆は研究論文メディア「 Seamless 」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・ おね 氏が手掛けている。X: @shiropen2
米コーネル大学と米ペンシルベニア州立大学に所属する研究者らが学術誌「Appetite」に発表した論文「 Water intake, switching between bites and sips, and drinking behavior are associated with food intake across meals varying in spiciness: A secondary analysis of two randomized crossover studies 」は、食事中の水分摂取量や、食べ物と水を交互に口にする切り替え行動が、食事量とどう関係するのかを検証した研究報告だ。
食事中に水を飲むと満腹感が得られ、食べる量を減らせるため、ダイエットに効果的だというアドバイスは世間に広く浸透している。今回はこの仮説を検証するため、食事中に水を多く飲むことや、食べ物と水を交互に口にする行動が、食事の量にどう影響するかを調査した。
研究チームは、86人の成人を対象に、辛さの異なる昼食と水を自由に飲食してもらう実験を行った。具体的には、参加者は辛さの度合いを変えた650gの昼食(ビーフチリ、またはチキンティッカマサラ)と450gの水を好きなだけ飲食してもらった。
これまでの研究で、辛い料理は食べるペースを落とし、全体の食事量を減らす効果があることが分かっている。今回の分析では、水を飲むことでこの辛さによる食事量の抑制効果に変化があるかどうかを調べたが、水分の摂取がその効果自体に影響を与えることはなかった。
しかし、すべての食事の条件において共通して見られたのは、料理の辛さに関係なく、食事中に水を飲む量が多いほど、また一口食べては一口飲むというような切替動作を繰り返す回数が多いほど、全体の食事量が多いという関連が見られた。
Source and Image Credits: Cunningham, P. M., & Hayes, J. E. (2026). Water intake, switching between bites and sips, and drinking behavior are associated with food intake across meals varying in spiciness: A secondary analysis of two randomized crossover studies. Appetite, 226, 108698. https://doi.org/10.1016/j.appet.2026.108698
2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説している。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。
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