前衛美術家の草間彌生さん死去 97歳 水玉模様パフォーマンス
水玉や網目模様で埋め尽くした絵画や先駆的なパフォーマンスを発表し、世界の現代美術シーンの第一線で活躍し続けてきた前衛美術家、草間彌生(くさま・やよい<本名=弥生>)さんが14日亡くなった。97歳。
1952年に同市で初めて個展を開催。57年、家族の反対を押し切って単身渡米。翌年ニューヨークに居を構え、絵画のほか、布を使って男性器を模したフォルムで立体の表面を覆い尽くす彫刻(ソフトスカルプチャー)、室内空間全体を作品化する展示などを手がけて注目された。60年代後半には、街頭で男女の裸体に水玉模様を描くパフォーマンスも展開。自己消滅や反戦などの思いを込めた「ハプニング」だったが、母国では「スキャンダルの女王」などとセンセーショナルに報道された。
80年代から海外の美術館で頻繁に個展が開かれるようになり、93年、世界最大の国際美術展「ベネチア・ビエンナーレ」の日本館代表に選出された後、国内外での評価が高まった。
その後はニューヨーク近代美術館、東京国立近代美術館など世界の著名美術館を巡回する個展が次々とスタート。2011年からはパリのポンピドーセンター、ロンドンのテート・モダンなど欧米4カ国を巡回する大回顧展も実現した。創作の模様やプライベートを追ったドキュメンタリー映画の公開や、世界的なファッションブランド「ルイ・ヴィトン」とのコラボレーションなどで、一般層からも熱烈に支持され、アジア人女性というマイノリティーでありながら、世界で最も有名な日本人美術家の地位を揺るぎないものにした。17年には、東京に草間彌生美術館がオープン。晩年まで旺盛に絵を描き続けた。
01年朝日賞、03年フランス芸術文化勲章オフィシェ章。独創的な芸術性と旺盛な創作力が評価され、09年に文化功労者顕彰。16年には文化勲章を受章。自伝「無限の網」など著書多数。
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